＼心臓や脳の血管も注意！／足の動脈硬化のお話 | With Magazine

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今月のテーマは「足」

動脈硬化は全身の血管に起こり、血管が狭くなったり（狭窄）、つまったり（閉塞）する病気です。その中でも足の血管に起こってくる病気を「下肢閉塞性動脈硬化症」といい、足に十分な血液を送ることができなくなるため、さまざまな障害が現れます。今回はこの足の動脈硬化についてお話しします。

足の動脈硬化になりやすい人

喫煙
糖尿病
高血圧
脂質異常症
肥満

足の動脈硬化

足の動脈硬化が進み、血管が細くなったり、詰まったりする。

下肢閉塞性動脈硬化症の原因

下肢閉塞性動脈硬化症も全身の動脈硬化と同様に生活習慣と深い関わりがあります。
高血圧、糖尿病、脂質異常症、肥満、喫煙等はよく知られている危険因子です。特に喫煙は全身の動脈硬化の中でも足の動脈硬化と強い関連があります。

下肢閉塞性動脈硬化症の原因

●冷感・しびれ
足がいつも冷たい。足がしびれたり、青白くなっている。

●間接性跛行
歩いた時におしりや太もも、ふくらはぎなどが痛む。休むと痛みが治まる。

●安静時痛
じっとしていても足が痛い。

●潰瘍・壊死
足の傷が治らない。腐ってくる。

下肢閉塞性動脈硬化症の診断と治療

跛行症状は「脊柱管狭窄症」でも同様の症状が出ることがあるため、まずは診断が重要になります。治療法は運動療法、薬物療法、血流を良くする手術（バイパス手術、カテーテル治療）、場合によっては足を切断する手術があります。患者さんによって治療の目標が異なるため症状、活動度、血管の部位などによって適切な治療を選択します。足が冷える、歩くと決まって同じ距離で痛みがでるなどの症状があれば一度血管外科へご相談ください。また、この病気で大事な点は「足に動脈硬化があると、心臓や脳の血管にも動脈硬化がある」ということです。実際、下肢閉塞性動脈硬化症の患者さんの約半分は心臓の血管に病気があり、４分の１に脳動脈の病変があるといわれています。重篤な血管の病気（心筋梗塞、脳梗塞など）を発病しないように、適切な食事、運動、禁煙といった生活習慣改善や高血圧、脂質異常、糖尿病に対する薬物治療をしっかりと行い、全身の動脈硬化を予防することが非常に重要です。