JA愛知厚生連 WEBマガジン

With Magazine

\JA愛知厚生連の医師が解説/白内障のおはなし

With Doctor‘s

\JA愛知厚生連の医師が解説/白内障のおはなし

  • 予防
  • 治療

目の病気は命に関わらないイメージがあるためか、視力低下や異常を感じても医療機関の受診が遅れがちです。

目の病気の中で一番患者数が多いのが「白内障」で、毎年国内で150万件を超える手術が行われています。白内障は、加齢などが原因で目の中にある水晶体(カメラのレンズに相当)という組織が濁り、見えづらくなる病気です。

白内障は早い方は40代から発症し、80代にはほとんどの方が発症すると言われています。


今回は、この白内障についてお話しします。

01.白内障の症状と原因

白内障は、水晶体が濁ることで視力低下、眼のかすみ、ぼやけ、光がまぶしくて見づらいなどの症状が現れます。水晶体の濁り方は個人差があるため、一人ひとりの症状もさまざまです。

白内障の原因

最も多い原因は加齢です。加齢に伴い誰でも水晶体は濁っていきます。加齢が原因の場合は、ゆっくりと進行します。

その他、下記も原因となり白内障になることがあります。

●アトピー性皮膚炎の合併症
● 糖尿病等の全身疾患の合併症
● その他の眼の病気の合併症
● 先天的原因や薬剤の副作用 など

02.白内障が進行すると…

白内障が進行すると、見えにくくなるため転倒する危険が高まります。また、脳への視覚情報量が減ることで、認知症のリスクが高まります。その他にも、白内障が原因となって緑内障を生じる場合があります。白内障が非常に進行した場合は、眼の底に光が届かなくなるためほとんど見えなくなります。

03.白内障の治療方法

白内障の原因となる「水晶体」の濁りは、残念ながら元に戻すことができません。進行している場合は、濁った水晶体を取り除き、人工の水晶体となる「眼内レンズ」を挿入する手術が一般的です。また、白内障手術に年齢制限はないので、80歳以上の方でも受けることができますが、全身状態によっては手術ができない場合もあります。

知多厚生病院では、白内障の手術を入院および日帰りで実施しており昨年度は340件の手術を行いました。今年度は、新たに白内障手術をサポートする「センチュリオンビジョンシステム」を導入予定です。システムを導入することで、患者さんにより安全で負担の少ない白内障手術を目指します。2024年11月の手術の方より使用予定で、詳細は知多厚生病院の広報誌「知ったより夏号」よりご確認ください。

「センチュリオンビジョンシステム」の特長・機能

● 眼内圧の変動による手術中のリスクを低減します。
● 水晶体の濁りを砕く効率が向上し、手術時間の短縮が見込めます。

今月の監修ドクター
こちらの記事はJA愛知厚生連広報誌「With8月号」に掲載されています

病院基本情報

住所/愛知県知多郡美浜町大字河和字西谷81-6

電話番号/0569-82-0395(代表)

診療科/全26科

病床数/199床(一般193床、感染症6床)

受付時間/平日8:15~11:40

※詳しくは知多厚生病院ホームページ診療担当医表をご参照ください。

JA愛知厚生連 SNS

SNSで皆さんの生活に役立つ
医療・健康情報をお届けしています。

  • Instagram
  • facebook
  • YouTube