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今月のテーマは「心臓」\その疲れや息切れは心不全が原因かも!?/心不全のお話

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今月のテーマは「心臓」\その疲れや息切れは心不全が原因かも!?/心不全のお話

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今月のテーマは「心臓」

心臓に何らかの異常があり、心臓のポンプ機能が低下して、全身の臓器が必要とする血液を十分に送り出せなくなった状態を心不全といいます。心不全は年々増加しており、新たな心不全発症は、2030年には35万人に達するといわれています。一度心不全を起こすと繰り返すことが多く、心不全を起こす前の状態に戻すことが難しくなるため早期発見・早期治療が重要です。

今回は心不全の治療についてお話しします。

心不全はどうして起きるの?

心不全は心筋梗塞、不整脈、弁膜症、高血圧などさまざまな原因で起こります。いずれの疾患も高齢化とともに増えていく病気ばかりです。息切れや動悸などの症状があっても「年のせい」と思い込まず、まずは専門医を受診しましょう。

心不全の主な原因

  • 高血圧(心不全患者の多くが合併)
  • 虚血性心疾患 
  • 心筋症(心筋自体の病気) 
  • 糖尿病
  • 弁膜症
  • 不整脈
  • 先天性心疾患

その他、下記が原因で心不全を発症することもあります。

 ・がんに対する化学療法・放射線療法・甲状腺機能亢進症
 ・アルコール・ウイルス感染症 など

心不全の症状

心臓のポンプ機能が低下すると心臓は血流を保とうとして、たくさん血液を溜め込むようになります。心不全で頻度の多い初期症状は息切れや足のむくみです。

● 血液を送るポンプ機能低下による症状
疲れやすい・だるい、不眠、冷え
おしっこが出ない、動悸がする等

● 血液のうっ滞によって起こる症状
むくみ、動いた時の息苦しさ
夜息苦しくて目が覚める等

心不全の検査と治療

主な検査

まず、息切れや動悸といった心不全特有の症状があるか問診を行います。さらに、聴診・胸部X線検査・心電図検査・心エコー検査・血液検査などのさまざまな検査を行って、総合的に判断します。

主な治療

心不全の原因となった病気の治療を行います。心筋梗塞や狭心症、弁膜症など病気の種類や病状に合わせて、カテーテル治療や開胸手術・ペースメーカー治療などが行われます。また、心不全が急性か慢性かによっても治療方法が異なります。心不全に対する薬物療法では、体内に貯まった水分を体外に排出するために利尿薬を用いたり、低下した心臓の機能を回復させるために心臓を休める薬を用いたりします。心不全以外の病気の治療に使われる薬が、心不全を悪化させることもあるので、どんな薬を飲んでいるのかを診察時に医師へ伝えることも大切です。

With厚生連情報2023年3月号に掲載されています。

稲沢厚生病院


住所:愛知県稲沢市祖父江町本甲拾町野7番地
電話番号:0587-97-2131(代表)
診療科:全20科
受付時間:8:00~11:30

※午後の受付時間は、診療担当医表をご参照ください。
※初めて受診する方、紹介状をお持ちの方も、お持ちでない方も診察のご予約をお取りいただけます。詳細はホームページをご確認ください。

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