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今月のテーマは「すい臓」\発見・治療が難しい 「21世紀に取り残されたがん」/すい臓がん

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今月のテーマは「すい臓」\発見・治療が難しい 「21世紀に取り残されたがん」/すい臓がん

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今月のテーマは「すい臓がん」

すい臓がんは切除することが唯一の根治(5年後も生存していること)手段です。しかし、すい臓がんは早期発見が難しいことから、切除できる患者さんは30%程度で、切除できたとしても再発などで予後(医学的な回復の見込み)は不良です。
近年、すい臓がんに有効な抗がん剤が開発されていますが、難治性のがんとして「21世紀に取り残されたがん」といわれています。
今回は安城更生病院での「すい臓」の治療について解説します。

※出典:国立がん研究センター がん登録・統計
※5年相対生存率…がんと診断された人のうち5年後に生存している人の割合が、日本人全体(性別、生まれた年、および年齢の分布)で5年後に生存している人の割合に比べてどのくらい低いかで表します。

「すい臓」について

「すい臓」は胃の後ろにある細長い臓器です。右端のふくらんだ部位を膵頭部(すいとうぶ)といい、十二指腸に囲まれています。「すい臓」は主に2つの役割があります。

①外分泌機能
消化液である膵液を十二指腸に分泌し、食べ物の消化を促します。

②内分泌機能
血糖値の調節などをするインスリン等のホルモンを分泌し体のバランスを保ちます。

「すい臓がん」になる原因

原因はまだはっきりとわかっていませんが、すい臓がんに関わる様々な危険因子がわかってきました。これらの危険因子のある方は、専門外来への受診や経過観察が望まれます。また、肥満・喫煙・大量飲酒も危険因子となるため、日々の生活習慣に気を付けましょう。

● 血縁者にすい臓がん患者がいる方(二人以上で家族性膵がん家系と定義)
● アルコール性慢性膵炎を患っている方
● 膵管内粘液性腫瘍のある方やこのような因子を持つ方
● 遺伝性膵がん症候群や遺伝性膵炎と診断された方

「すい臓がん」の症状

すい臓がんは症状が出にくい病気です。進行すると腹痛、黄疸、腰や背中の痛み、体重減少などが見られますが、発がん部位によっても出る症状が異なります。一般に膵頭部(すいとうぶ)側の発病早期では腹痛・黄疸が多く見られます。

診断・検査方法

● 血液検査(腫瘍マーカー)
● 画像検査(超音波検査・CT・MRIなど)
● 病理診断(確定診断) ※超音波内視鏡で組織採取

治療について

すい臓がんの治療には、手術、薬物療法、放射線治療があります。がんが切除できる場合は、手術のみ、もしくは手術と薬物療法、放射線治療を組み合わせた治療を行います。切除できない場合は、主に薬物療法や薬物療法と放射線治療を組み合わせた治療を行います。がんの進行の状態によっては、緩和ケアのみを行う場合があります。

安城更生病院の予防医療センターでは全国的に珍しい「すい臓がんドック」を受けることができます。

電話番号:0566-75-3020

予約受付時間:平日 13:00~16:00 土曜日 10:00~11:30(第1・3土曜日)

2021年12月にオープンした予防医療センター

With厚生連情報11月号

安城更生病院

住所:〒446-8602 愛知県安城市安城町東広畔28番地

電話番号:0566-75-2111(代表)

病床数:771床

診療科:全37科

受付時間:予約のある方…平日8:00~16:30
     予約のない方…平日8:00~11:00

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