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今月のテーマは「脳」\早く見つけるカギは健康診断/脳梗塞を予防しよう!

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今月のテーマは「脳」\早く見つけるカギは健康診断/脳梗塞を予防しよう!

  • 介護予防
  • 脳卒中

今月のテーマは「脳」

脳梗塞は怖い病気です。
家族や友人が脳梗塞で倒れた経験がある方も多いと思います。
脳卒中(脳梗塞、脳出血、クモ膜下出血の合計)死亡者数は日本人の死因第3位(2017年統計)であり、うち約6割が脳梗塞です。寝たきり原因のトップも脳卒中です。
脳卒中のうち最多の脳梗塞を予防することは、人生百年時代を元気に生き抜くためにとても大切なことです。

脳梗塞の原因はなに?

最も多い原因は、動脈硬化(血管が硬くなること)で血管が詰まり、血液が流れず脳神経細胞が死んでしまうことです。
つぎに、不整脈(心房細動など)で心臓にできた血のかたまりが脳の血管を詰まらせるタイプが多く、最近増加しています。
そのほか、頭や首げの怪我や、ガンにより血液が固まりやすくなることなどが原因になることがあります。

治療法|脳梗塞の治療は時間との勝負!

脳梗塞になった4.5時間以内は血栓溶解(詰まった血のかたまりを溶かす)の点滴治療を行えることがあります。詰まった血管によってはカテーテルでの治療もあり、出来るだけ早く脳梗塞を見つけ治療することが重要です。入院後は飲み薬や点滴で悪化を予防しながら、後遺症を軽くするためにリハビリテーションを行います。

診察のようす

脳梗塞にならないために

1.健康診断と脳ドックで早期発見

高血圧、糖尿病、高コレステロール血症、心房細動などが危険因子で、早く見つける最も良い方法は健康診断です。これらは症状が出ないので、症状がなくても毎年受けるのがよいでしょう。頭部MRI検査で分かることは多く、脳ドックの受診もお勧めです。

2.生活習慣を見直そう!

危険因子の予防・改善には健康的な食事と運動が大切です。新型コロナウイルスの緊急事態宣言で日本人の歩数は30%減少したという報告もあります。適度な距離(ソーシャル・ディスタンシング)で感染予防しながら、新しい生活様式での運動習慣を作っていきましょう。

当院の実績

突然発症する脳卒中は、多くの患者さんが救急搬送されます。当院では、迅速な急性期治療を行い、早期からリハビリテーションを導入し、身体機能の回復を目指します。当科入院中に十分な機能障害の回復が見られない患者さんに対しては当地区の脳卒中地域連携パスを活用して、円滑な回復期リハビリ転院を行い、患者さんに質の良い生活期を迎えていただくことを目標に掲げています。

ドクタープロフィール

豊田厚生病院 脳神経内科 池田 昇平 医師

岐阜県大垣市出身。2007年名古屋大学卒業。
加茂病院(現:豊田厚生病院)にて臨床研修、2014年名古屋大学大学院進学、刈谷豊田総合病院を経て、2020年より豊田厚生病院で勤務。

〜担当診療時間〜
外来:木・金曜日 8:30〜11:30

豊田厚生病院

住所:愛知県豊田市浄水町伊保原500-1

電話番号:0565-43-5000(代表)

病床数:606床

診療科:全39科

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