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\毎年悩まされるつらい症状を改善/花粉症治療のお話

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\毎年悩まされるつらい症状を改善/花粉症治療のお話

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今月のテーマは「花粉症」

毎年花粉症に悩まされている人にとっては、スギ花粉の飛散が多くなる2月下旬頃よりつらい時期となってきます。花粉症とはスギ・ヒノキ・イネなどの花粉が体の中に入ることにより、くしゃみ・鼻水・鼻づまり・目や喉のかゆみ・体のだるさなどの様々なアレルギー症状が出ることです。今回は花粉症の治療についてお話しします。

知っておきたい花粉症の治療

花粉症は中高年になると自然と症状が軽くなる人もいますが、若いうちに自然に治ることはほぼありません。花粉症を放置して、悪化すると治療をしても症状を抑えることが難しくなるので、早めに医療機関へ受診することが大切です。医療機関で行う治療には、症状を抑える「対症療法(経口薬・点眼薬・点鼻薬などの投与)」のほか、自覚症状が出る前に治療を開始する「初期療法」や花粉症を根本から改善する「アレルゲン免疫療法(舌下免疫療法)」などがあります。

症状が出る前に治療を開始する「初期療法」

病気の治療は症状が出てから治療を行うことが原則ですが、花粉症の場合には、症状が出る前から治療が認められています。初期療法は内服薬を使いピーク時の症状を軽くする予防治療です。よく使われているのが抗ヒスタミン薬でアレルギーの諸症状を緩和させる効果があります。代表的な副作用に眠気・体のだるさ・口が渇くなどがありますが、近年副作用を抑えられる薬が出ています。患者さんの症状の程度に合わせて処方を行います。

スギ花粉症の根治を目指す「アレルゲン免疫療法(舌下免疫療法)」

スギ花粉(アレルギー原因物質)を濃縮したエキスを体内に入れて体を慣れさせる治療法です。錠剤で保険適用となります。錠剤を舌の下において体内に吸収させます。この投与を継続的(3~5年)に行うことで症状を軽減させていきます。この治療法は、口の中がかゆくなるなどの副作用があり投与に注意が必要な人もしくは実施できない場合もあるため、医師の判断のもと治療を行います。

花粉症の時期に大切なこと

まずは「初期治療」を行うか、症状が出現したらすぐに内服などの治療を行うことをおすすめします。

Point1  規則正しい生活をして体の疲れ・ストレスをためない
免疫機能が低下すると花粉症の症状が悪化する恐れがあります。食生活など健康面のケアのほかに、心身のリラックスも免疫バランス維持の効果が期待できます。

Point2  家の中に花粉が入らないようにする
衣服に花粉がついたまま家の中に持ち込むと、症状が悪化したり長引いたりすることもあります。服の素材を花粉が付着しにくいものにしたり、帰ってきたら服を掃除機で吸うなど家の中に花粉が入らないようにすることも大切です。

(監修)
知多厚生病院

耳鼻いんこう科 堀部 兼孝医師

本記事は「With厚生連情報2月号」に掲載されています。

知多厚生病院広報誌「知ったより」もぜひご覧ください。

病院基本情報

住所/愛知県知多郡美浜町大字河和字西谷81-6

電話番号/0569-82-0395(代表)

診療科/全25科

受付時間/予約のない方:平日8:15~11:40

※一部専門外来と午後の診療は予約診療のみの対応となります。詳しくは当院ホームページ診療担当医表をご参照ください。

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